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【社会】

裁判官 アパート経営ダメ 最高裁が不許可「廉潔求められる」

 夫婦で賃貸アパートを新築し、年間千百万円程度の賃料収入を得る計画を立てた男性裁判官が許可を求めたのに対し、最高裁が「不許可」とする裁決をしていたことが一日、最高裁への取材で分かった。職務以外での高額な収入が見込まれるため「最も公正かつ廉潔(れんけつ)であることが求められる裁判官には認められない」と判断した。裁決は十月二十五日付。

 裁決書などによると、この裁判官は二〇一五年九月ごろ、妻と共に約一億三千万円を銀行から借り入れ、自己所有の土地に鉄骨三階建て十二室のアパートを新築、不動産会社に三十年間貸し付ける計画を立てた。想定賃料は年に約千百万円で、借入金の返済を除いても年約五百万円の利益が出る計算だった。

 裁判所法は、裁判官の金銭を目的としたビジネスや、最高裁が許可していない兼業を禁じている。裁判官は一六年二月に計画の許可を求めたが、最高裁は認めなかった。

 最高裁への同様の許可申請は一二〜一六年度に年間五十数件あったが、相続や転勤に伴って自宅を貸し出すケースが大半で、不許可とされたのはこの裁判官の申請一件だけだった。

 裁判官は不許可を不服として、弁護士や大学教授で構成される最高裁の外部委員会に処分の取り消しを申し立てた。外部委は今年九月に不許可を妥当と答申。これを受け、最高裁は「長期間にわたり相当額の賃料収入を得る目的以外にアパートを新築する必要性がない」として、改めて不許可とした。

 

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