東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 11月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

加計獣医学部新設「可」 当初計画に修正重ねる

写真

 学校法人「加計(かけ)学園」が運営する岡山理科大の獣医学部新設を巡り、文部科学省は十日、同省の大学設置・学校法人審議会が林芳正文科相に新設を「可」として認める答申をしたと発表した。林文科相が近く認可し、来年四月に開学する見通し。設置審は当初の計画に対し、抜本的に見直す必要があると「警告」を出していた。学園は実習計画などの修正を重ね、新設を認める答申にこぎ着けた。

 ただ、学園の加計孝太郎理事長の友人である安倍晋三首相が主導する国家戦略特区制度を活用した手続きが、「加計ありき」だったとの疑念は拭えておらず、野党は特別国会で首相の説明責任を追及する。

 文科省は今回から、審査意見を公表し、設置審が五月の審査当初から実習計画や教員組織などで七件の是正意見を付けていたことが判明。五件以上で警告、最終的に一件でもあると原則不認可となる。

 実習計画については、設置審は当初、入学定員百六十人の大規模な実習を円滑に実施できるのか、二班に分かれて行う実習の時間割が適切に組まれているのか−などを疑問視。学生や教員の配置計画、実習先との連携体制などの説明を求めていた。八月にも、「短期集中型」の実習計画を全般的に見直すよう求める是正意見を付け、判断を保留して審査を続けた。

 教員組織の面でも高齢層に偏っていると是正を要求。学園側は定員を百四十人に減らし教員を七十五人に増やすなどの改善策を出し、最終的に大学設置基準を満たしたと判断された。

 しかし、学生の実技経験の質的・量的充実を図ることや、病原体を扱う実習は学内規定を整備して安全に行うことなど八件が留意事項として残った。留意事項は開学後も六年間、確実に履行されているか調査が続けられる。

 獣医学部は文科省が定員を抑制しており、国家戦略特区による規制緩和で五十二年ぶりの新設となる。獣医師養成系の大学は全国十七校目で、定員百四十人は最多となる。

 加計氏は十日、学園のホームページに「愛媛県、今治市とともに構造改革特区で十五回、国家戦略特区で一回の計十六回に及ぶ申請の結果、ようやく答申が発表された。ご支援いただいた皆さまに厚く御礼申し上げる」とのメッセージを公表した。

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報