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【社会】

原発核ごみ説明会に学生参加 謝礼約束39人動員

記者会見する原子力発電環境整備機構の中村稔専務理事(左)と宮沢宏之理事=14日午後、東京都港区で

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 原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)を最終処分する候補地選定に向け、経済産業省と原子力発電環境整備機構(NUMO)が開いた住民向け意見交換会で、運営を委託した企業が、学生に「参加すると謝金がもらえる」などと伝え、計三十九人を参加させていたことが分かった。機構は動員や特定の発言を依頼していないとしているが、意見交換会の公正さへの信頼が大きく揺らいだ。 (宮尾幹成)

 機構によると、問題が起きたのは、さいたま市で今月六日に開いた会。運営は広報事業などを手掛ける「地域力活性化研究室」(東京都港区)が受注し、若年層への広報は大学生マーケティングなどを主業務とする「オーシャナイズ」(同区)に再委託した。

 八十六人(定員百人)の参加者のうち学生は十二人で、オ社の呼びかけに応じて参加していた。呼びかけ時に約一万円の謝礼を渡す約束をしていた。ただし、会場で謝礼を問題視する意見も出て、実際には支払われなかったという。

 オ社は東京、愛知、大阪、兵庫でも四会場計二十七人の学生を集めていた。学生サークルを通じた呼びかけで、一人当たり五千円相当のサークルへの謝礼を約束していた。支払いの有無は確認できていない。このほか栃木、群馬、静岡、和歌山、奈良でも同様の呼びかけをしたが、学生が集まらなかったという。

 機構の中村稔専務理事らが十四日夜、記者会見し「意見交換会全体の公正さに不信感を招きかねない。深くおわび申し上げる」と陳謝した。一方で、謝礼で参加者を集めないよう委託先に周知していたと強調した。

 経産省は七月、最終処分場を建設できそうな地域を色分けした全国地図「科学的特性マップ」を公表。十月から福島県を除く四十六都道府県で意見交換会を開いている。

 

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