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【社会】

LINE、いじめ相談に効果 長野で試行、2週間で昨年の2倍

 長野県が無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使ったいじめ相談を、九月に二週間試行したところ、県が行っている電話相談に一年間で寄せられる件数の二倍超の相談があった。いじめだけでなく、交友関係や学業、恋愛相談なども多く、県は「電話に比べて身近な相談が多く、深刻化する前に解決につなげられる」と話す。 (原尚子)

 県が十六日に文部科学省で記者会見し、結果を公表した。中高生を対象に、九月十〜二十三日の午後五〜九時、LINEの相談専用アカウント「ひとりで悩まないで@長野」で実施。千五百七十九件のアクセスがあり、このうち五百四十七件で相談に乗ったという。昨年一年間の電話相談は二百五十九件だった。

 県によると、いじめに関する相談は9・8%で電話の28・2%に比べ少なかったものの、交友関係・性格の悩みが26%、学業や恋愛に関する悩みを含む「その他」が47・8%あった。

 試行に携わった京都大学生総合支援センターの杉原保史教授によると「自殺したい」「リスカ(リストカット)してしまう」などの悩みに対し、数時間のやりとりの末に落ち着かせることができた例もあり、「相談員がしっかり寄り添えた証し」と評価した。

 LINEでのやりとりでは表情や声が分からず相談員が戸惑ったり、緊急性が高い場合に相手の居場所が特定できないなどの難しさもあるが、杉原教授は「文字だけだからこそ敷居が低い。気持ちをそのまま聞いてもらえる場所があることが大切だ」と話す。

 LINEは来年度、同様の相談事業を十〜二十の自治体で行う予定。文字による効果的な相談手法づくりや人材育成のため、年内にも専門家らでつくる「全国SNS(会員制交流サイト)カウンセリング協議会」を立ち上げる。

 文科省も来年度予算の概算要求に、SNS相談事業の研究費として九千五百万円を盛り込んでいる。 

 

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