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【社会】

内科医が月172時間残業 日野市立病院に是正勧告

東京都の日野市立病院

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 東京都の日野市立病院が、労使協定(三六協定)の上限時間を超えて医師らに違法な残業をさせたとして、八王子労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが十九日、病院への取材で分かった。労災認定の際の目安といわれる月百時間の「過労死ライン」を上回る月百七十二時間の時間外労働をした男性内科医もいた。

 医師の過労は、新潟市民病院(新潟市)の研修医が昨年一月に過労自殺するなど問題になっている。政府の「働き方改革」に伴う残業規制は医師への適用が五年間猶予される予定だが、長時間労働の実態がまた明らかになったことで猶予の見直しを求める声が強まりそうだ。

 日野市立病院が勧告を受けたのは昨年十二月で、上限を超えたのは男性内科医のほか、看護師や事務職員四人。この男性内科医の昨年四〜十月の平均残業時間は月約一二二・五時間だった。病院は「勧告を真摯(しんし)に受け止めている。責任感の強い医師で、自発的に患者を診ていた」としている。

 病院はその後、業務を分散するよう院長から各所属長に指示したほか、四半期ごとに所属長の会議で職員の労働時間を報告するなど改善策を導入した。現状では百時間超の残業をする医師はほとんどいないという。

 日野市立病院は昨年四月結んだ三六協定が今年三月期限切れとなり、労使協議中。期限切れ後、同病院では協定がないまま時間外労働が発生することになり、労基署はこれについても今年六月是正勧告を出した。

 新潟市で自殺した研修医の時間外労働は、代理人弁護士によると、二〇一五年九月にうつ病を発症する直前の一カ月でおよそ百七十八時間だった。

<働き方改革と医師> 政府は残業時間に上限を設け罰則もある「働き方改革実行計画」を3月に作成したが、医師は正当な理由なしに診療を拒めない「応召義務」が医師法で定められており、調整のため適用は5年間猶予された。このため厚生労働省は8月から医師の「働き方改革」に関する検討会を開始、2019年をめどに報告書をとりまとめる予定。検討会では、「勤務時間制限を守りながら医療の質を担保する資金や医師数が確保できない」との意見も出ている。

 

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