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【社会】

NHK記者 過労死で両親「明らかな人災」

過労死した佐戸未和さんの遺影の前で、再発防止を訴える母恵美子さん(左)と父守さん=東京都杉並区で

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 二〇一三年七月に過労死したNHK記者の佐戸未和さん=当時(31)=の両親が共同通信の取材に応じ「NHK側が未和のことを忘れずに再発防止の対策をどう進めているのか、きちんと私たちに教えてほしいし、見続けていく」と強調。過労死は「明らかに人災だ」とし、改めてNHKの労務管理を批判した。

 母恵美子さん(68)は「全国過労死を考える家族の会」に参加し、八日に東京都内であった厚生労働省主催の過労死防止の啓発シンポジウムでも遺族の思いを伝えた。「未和の死の原因はどこにあるのか。同じ過ちを二度と繰り返させたくない」と訴えを続けていくという。

 未和さんは都議選や参院選の取材に追われ、労働基準監督署の認定では、亡くなる前一カ月の時間外労働は百五十九時間。遺族側の調査では二百九時間に上った。父守さん(66)は「人員配置とか業務の割り振りは考えず、記者に全部かぶせていた」と指摘した。

 当時、NHKは記者について、会社の外で働く時間が長く労働時間の算定が難しいため、あらかじめ決まった一定時間を働いたとみなす「事業場外みなし労働時間制」を適用。未和さんの死後の一三年九月、守さんらと会った上司は「記者は時間管理がなく、個人事業主のようなもの」と説明していた。守さんは「労働時間の管理も休むのも自分でやれでは、全く管理していないということだ」と主張した。

 NHKは今年十月四日になって初めて過労死の事実を公表。ただ、両親は同十三日に記者会見を開き「遺族側代理人から家族が公表を望んでいないと聞いていた」などとしたNHKの説明は「事実誤認だ」と反論していた。

 守さんは「普通の会社なら、過労死があれば社内で公にして再発防止をしていくはずだ。伏せているとは思わなかった」と、NHKが組織内で周知せず公表もしなかった姿勢に疑問を投げ掛けた。

 

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