東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 11月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

NZ地震の立件を断念 現地警察 邦人犠牲ビル倒壊

 【シドニー=共同】二〇一一年のニュージーランド地震で、日本人二十八人を含む百十五人が死亡したビル倒壊を刑事事件として捜査していた現地警察は三十日、検察と協議の上、ビルの設計などに携わった関係者の立件を断念したと発表した。裁判で有罪判決を得るには証拠が十分でないと説明した。

 検察は「設計上の欠陥がなければビルは倒壊しなかったと立証するのが最大の難問だったが、意見を求めた専門家は結論を控えた。自然災害のような極端な出来事が絡むと難しい」とした。地震発生から六年以上、原因究明や捜査が進められたが、日本や地元の遺族らが求めた関係者訴追への道は閉ざされた。

 生徒十二人が犠牲になった富山市の富山外国語専門学校の川端国昭校長(64)は「誰も責任を取らないということだ。納得がいかない」と憤った。

 亡くなった日本人は奈良女子大生だった川端校長の娘恭子さん=当時(20)=や富山外国語専門学校生の堀田めぐみさん=当時(19)=ら、いずれも語学留学生。地震ではビル倒壊に巻き込まれた百十五人を含め、計百八十五人が犠牲となった。

 捜査の対象となったのは、南島のクライストチャーチ市にあった六階建てのカンタベリーテレビ(CTV)ビル。地震後、二十秒以内に各階が垂直に落下する形で崩れ落ちた。倒壊原因を巡っては、独立調査機関として設置された王立委員会が一二年に報告書を発表。設計に「重大な欠陥」があったと指摘し、担当者の能力が不足していたと結論付けた。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報