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【社会】

化学工場爆発 1人死亡、11人けが 一時避難指示も

激しく黒煙を上げ燃える荒川化学工業富士工場=静岡県富士市厚原で、本社ヘリ「おおづる」から

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 一日午前八時半ごろ、静岡県富士市厚原、荒川化学工業富士工場で爆発があり、火災が発生した。富士市消防本部によると、男性(64)の死亡が確認されたほか、二十〜六十代の十一人が重軽傷を負った。市は工場周辺の住民約五十人を対象に避難指示を出したが、正午すぎに解除した。

 消防車約二十台が出動、消火活動に当たり、火災は正午すぎには、ほぼ収まった。県警と消防が被害状況の確認を急いでいる。

 同社によると、工場では製紙用の化学薬品や印刷インキ用の樹脂を製造。爆発は樹脂の製造設備で起こったとみられ、生産棟が損壊。けが人には同社社員のほか、協力会社の社員も含まれるという。

 工場では社員約八十五人のほか、協力会社の社員約二十人が勤務していた。

 JR東海によると、工場の近くを走る身延線の一部区間で運休や運転見合わせが出た。現場は身延線入山瀬駅南東約九百メートルの工場や住宅、スーパーなどがあるエリア。

◆「地震のよう」立ち上る黒煙

 爆発の瞬間、地面が揺れ、真っ黒な煙が立ち上った。静岡県富士市で一日朝、化学工場が爆発した。工場の外壁は大きく崩れ、衝撃のすさまじさを物語る。「何が起こったのか」「化学薬品を扱っているので心配だ」。赤い炎が遠くからもうかがえ、突然の爆発に住民は不安そうな様子を見せた。

 工場の南約四百メートルに住むアルバイト男性(27)は「家全体が一瞬、揺れ、地震のようだった。こんなことは今までなく、不安そうに家の外に出る隣人もいた」と肩を震わせた。

 近くに住む自営業佐野茂さん(64)によると、ドンという衝撃で窓が揺れ、掛け時計が落ちたという。主婦の増田光江さん(73)は「下火になってきているが、被害に遭った人がかわいそうだ」と話した。

 工場では窓ガラスが割れ、がれきが周囲に散乱した。周辺では消防車約二十台や救急車がサイレンを鳴らしながら頻繁に行き交った。工場から黒煙が上がり続ける中、消防車による懸命な放水が続けられた。

 荒川化学工業の本社(大阪市中央区)では「社員の安否情報など、現在も情報収集中。できるだけ早く状況を把握したい」と話した。

 

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