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【社会】

笹子トンネル崩落5年 「事故の真相知りたい」

事故があった中央自動車道上り線笹子トンネルの出口近くに設置された仮設テントで献花する遺族=2日午前、山梨県大月市で(代表撮影)

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 九人が亡くなった二〇一二年の中央自動車道笹子トンネル(山梨県)の天井板崩落事故は、二日で発生から五年となった。事故が起きた午前八時三分、車三台が下敷きになったトンネル内の現場や、出口近くに設置された仮設テントの献花台で、遺族らが黙とうした。

 現場付近は一車線が通行止めにされ、兵庫県芦屋市出身の松本玲さん=当時(28)=の母和代さん(66)はトンネル内で献花。「玲がこのトンネルを抜けて朝日を浴びることがなかったと思うと、胸がふさがれるような気持ちだ」と声を詰まらせた。

 山梨県都留市では中日本高速道路(名古屋市)主催の追悼慰霊式が開かれ、約百二十人が出席。遺族代表で、石川友梨さん=当時(28)=の父信一さん(68)=神奈川県横須賀市=は「本当に多くの人に愛されていた。生まれてきてくれてありがとう」と語り掛け「再発防止のため事故の真相を知りたい」と訴えた。

 中日本高速の宮池克人(よしひと)社長は犠牲者一人一人の名前を読み上げて「安全で安心して利用できる高速道路をというご遺族の気持ちに、精いっぱいお応えできるよう努める」と述べた。

 事故を巡っては、天井板のつり金具を固定するアンカーボルトが緩んで崩落する危険性があったのに点検を簡略化したなどとして、山梨県警が十一月三十日、業務上過失致死傷容疑で中日本高速の当時の社長だった金子剛一前社長ら八人を書類送検している。

<笹子トンネル事故> 1977年に供用開始した山梨県の中央自動車道上り線笹子トンネルで2012年12月2日朝、天井板が約140メートルにわたり崩落して車3台が下敷きになり、男女9人が死亡、3人が重軽傷を負った。国土交通省の専門家委員会は13年6月、中日本高速道路(旧日本道路公団)が00年以降の12年間、近接目視や打音検査をせず、維持管理体制が不十分だったとする報告書を公表した。

 

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