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【社会】

豊洲、入札改革より契約 予定価格上げ4件落札

土壌汚染対策工事の入札が進む豊洲市場=東京都江東区豊洲で、本社ヘリ「おおづる」から

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 豊洲市場(東京都江東区)の土壌汚染対策工事で、都は十一日、入札が不調だった工事四件の予定価格を最大一・四倍引き上げて再入札し、すべて落札された。来年十月中旬の開場に向け、都は早く工事を始める必要性に迫られており、小池百合子知事が六月から試行する入札契約制度改革の趣旨より、業者との契約を優先した形だ。 (木原育子)

 今回の入札は、地下水管理システムの三件と、換気設備一件の計四件。地下水管理三件は、それぞれゼネコン大手が応札した。

 四件はいずれも、十月三十日の入札で応札額が予定価格を上回るなどして不調となっていた。その後、都は業者へのヒアリングなどを実施。都幹部によると、業者側は、開場時期が決まっていて工事の失敗が許されないなどのリスクがあり、人件費などを上乗せした結果、予定価格を上回ったと説明したという。

 都側は業者側の説明を踏まえ、地下水管理システムの三件の入札予定価格をいずれも一・四倍、三工事合わせて五億円弱引き上げた。予定価格に対する落札額の割合(落札率)は99・7〜100%と高止まりした。換気設備一件の落札率は90・0%だった。

 競争性を高めるため小池百合子知事が始めた入札契約制度改革の趣旨も、今回の入札では棚上げ。一者入札は中止するとの方針から、一者でも落札できるように改め、予定価格の公表を入札後から入札前に変更した。

 都は今回の落札について「条件が折りあった」と説明。落札率の高止まりについては「今回から予定価格の事前公表にも踏み切ったことが大きい」としている。

 豊洲市場の土壌汚染対策工事は、地下水管理システムの機能強化と換気設備、コンクリート敷設の計九件あり、今回で計六件の工事業者が決まったことになる。都は開場スケジュールを見据え、残る三件も年内にも工事契約を結ぶ方針。うち二件は十五日に開札し、一件は入札せず、特定の業者と契約する特命随意契約を検討している。

 豊洲市場を巡っては、本体工事でも入札が不調となり、業者から「東日本大震災の復興需要で作業員を確保できない」などの声が出て、予定価格を六割増に引き上げ、二〇一四年二月に再入札した経緯がある。落札率は99・7〜99・9%となり、今回も同じような経緯をたどっている。

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