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【社会】

伊方3号 高裁が停止命令 広島地裁判断を覆す

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 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求め、広島市の住民らが申し立てた仮処分の即時抗告審で、広島高裁は十三日、運転を差し止める決定をした。直ちに効力を持ち、対象期間は来年九月三十日まで。3号機は定期検査中で、四国電が来年一月に稼働を再開する計画は事実上不可能となり、政府や電力会社の原発再稼働方針には再び大きな打撃となった。

 東京電力福島第一原発事故後、原発の再稼働や運転を禁じる高裁段階の司法判断は初めて。四国電は高裁に異議と、決定の効力を一時的に止める執行停止を申し立てる。

 野々上友之(ののうえともゆき)裁判長は、熊本県・阿蘇カルデラで大規模噴火が起きた際に原発が約百三十キロの距離にある点を重視。「火砕流が到達する可能性が小さいとはいえず、立地には適さない」とした。活火山の桜島を抱える鹿児島県の九州電力川内(せんだい)原発(薩摩川内市)など火山と原発の立地を巡る議論にも一石を投じそうだ。

 高裁決定は、原子力規制委員会が安全性を審査する内規として策定した「火山影響評価ガイド」を基に、四国電が実施した伊方原発内の地質調査やシミュレーションを検討。約九万年前の阿蘇カルデラ噴火で火砕流が原発敷地内に到達した可能性が小さいとはいえないとして、四国電の想定は過小だと判断した。

 火山の噴火による危険について、原発の新規制基準に適合するとした規制委の判断は不合理だと指摘し「住民らの生命、身体に対する具体的な危険の恐れが推定される」とした。差し止めの期間は、広島地裁で争われている差し止め訴訟で本格的な審理を経た結果、迅速に判断する仮処分と異なる結論が出る可能性を考慮した。

 原発から約百キロ離れた広島市の住民にも広域被害の恐れを認めており、福井県の関西電力高浜原発3、4号機(高浜町)に関して昨年三月に大津地裁が半径七十キロ圏に当たる滋賀県の住民の申し立てを認めた決定よりも範囲が拡大した。

 三月の広島地裁決定は新基準や四国電の地震、津波想定などには合理性があると判断し、申し立てを却下していた。

 

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