東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

別種のアオサンゴか 沖縄・辺野古沖に群集

沖縄県名護市辺野古に隣接する大浦湾のアオサンゴ群集=2016年1月(牧志治さん撮影)

写真

 米軍普天間(ふてんま)飛行場の移設工事が進む沖縄県名護市辺野古(へのこ)に隣接する大浦湾のアオサンゴ群集が、県内の他海域の群集と遺伝的に大きく異なり、数万年以上前に分かれた別種の可能性があることが宮崎大のチームによる分析で分かった。

 安田仁奈・宮崎大准教授(海洋分子生態学)は「大浦湾は孤立した環境が長く保たれた特殊な場所で、他の海域のアオサンゴと交流がないのではないか。長期間にわたって安定していた生態系が移設工事の影響で崩れるかもしれない」と指摘。調査に協力した日本自然保護協会(東京)は「直ちに工事を中止すべきだ」としている。

 アオサンゴは国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に指定している。大浦湾には長さ五十メートル、幅三十メートル、高さ十四メートルという大規模な群集がある。

 チームは、大浦湾の群集と、約三十キロ離れた沖縄県・勝連半島沖に生息するアオサンゴのサンプルからDNAを抽出し、遺伝子を調べた。

 この程度の距離なら、サンゴの幼生が流れ着いて遺伝的に混じり合うことがあるが、両者は遺伝的に大きな違いがある別系統と判明した。交配ができないほど遺伝子の隔たりが大きい別種の可能性があるという。

 大浦湾のアオサンゴを巡っては、沖縄県・石垣島の群集とも遺伝的に違うことが過去の研究で分かっている。また、大浦湾の群集全体がほぼ同じ遺伝子のサンゴであるため、病気や環境変化の影響を受けやすく、絶滅するリスクが高いとの指摘も出ている。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報