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【社会】

長崎の「体験者」387人敗訴 域外被爆 最高裁認めず

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 原爆投下時に国が指定する地域の外にいたため被爆者と認められない「被爆体験者」三百八十八人が、国と長崎県、長崎市に被爆者健康手帳の交付などを求めた第一陣訴訟で、最高裁第一小法廷(木沢克之裁判長)は十八日、被爆者と認めない判決を言い渡した。

 提訴後に死亡した男性一人を除く三百八十七人の敗訴が確定した。死亡した男性については「入市被爆の可能性がある」として審理を長崎地裁に差し戻した。五人の裁判官全員一致の結論。最高裁が体験者の訴えを認めない判断を示したことで、福岡高裁で係争中の第二陣訴訟だけでなく、被爆地域拡大を巡る論議にも厳しい影響を与えそうだ。

 二審福岡高裁判決は「爆心地から約五キロまでの地域に存在しなかった者は、健康被害を生じる可能性があったとは言えない」として体験者の請求を退けており、第一小法廷は「二審の判断は是認できる」とした。

 被爆者援護法は、長崎への原爆投下に関して(1)投下時に国の指定地域にいた人(2)投下から二週間以内に長崎市に入った人(入市被爆)(3)投下時やその後に放射能の影響を受ける事情があった人−を被爆者と定めている。原告側は三百八十八人全員が(3)に当たると主張、死亡した男性一人だけは(2)にも該当すると訴えた。

 裁判では、訴訟を遺族が引き継ぐことができるかも争われた。第一小法廷は、遺族が引き継げると認めた。

 

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