東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

小中学生の視力、過去最悪 文科省速報値 スマホ影響か

 裸眼の視力が「一・〇未満」の小中学生の割合が過去最悪となったことが、文部科学省の二〇一七年度学校保健統計調査(速報値)で分かった。小学校は三年連続、中学校は四年連続で視力が低下。文科省は「スマートフォンなどの普及で画面を近くで見る機会が増えた影響もあると考えられる」としている。一方、虫歯の割合は中高生で過去最低となり、肥満傾向児の割合も長期的な減少傾向を示した。

 文科省によると、視力一・〇未満の子どもは、幼稚園で四人に一人の24・48%、小学校で三人に一人の32・46%になり、中学校と高校ではそれぞれ56・33%、62・30%を占めた。いずれも統計を始めた一九七九年度から増加傾向が続き、三十年前(八七年度)の親世代の割合と比べても小学校で約13ポイント、中学校で約18ポイント上昇した。また、中高で視力〇・三未満の子どもは三割前後に上った。

 一方で、虫歯の割合は幼稚園や小中高校の全てで一六年度より下がり、中学校(37・32%)と高校(47・30%)では、過去最低となった。

 身長別標準体重から算出した肥満度が20%以上の肥満傾向児の出現率を学年別にみると、男子は高一の11・57%、女子は小六の8・72%が最も高かった。年齢層によりばらつきはあるものの、総じてここ十年間、減少傾向にある。耳の疾患を抱える子どもは小学校が6・24%、中学校4・48%、高校2・59%となり、いずれも過去最悪となった。

◆自然な発達を阻害

<日体大総合研究所の武藤芳照所長(身体教育学)の話> スマートフォンなどの普及により、子どもは普段の生活の中で目を酷使してしまっている。目は六歳ごろには、大人と同じようなサイズになり、視力も大きく発達するとされているが、調査結果は自然な発達が阻害される由々しき事態となっていることを示している。それなのに今のデジタル社会が子どもの健康を損ねているという弊害に関する認識が社会全体で欠けているのではないか。まずは大人が意識を変革して、子どもにスマホやテレビゲームを長時間させないなど具体的な行動につなげる必要がある。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報