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【社会】

核ごみ説明会「機構が社員要請」 東電、内部告発受け調査

 原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の住民意見交換会に、謝礼を持ち掛けて学生を動員していた問題で、東京電力が独自に社員が参加していたか調査していることが、東電への取材で分かった。主催者の原子力発電環境整備機構が、参加を要請していたとする内部告発があったため。社員に経緯を聴き、状況を詳しく調べる。

 機構は電力会社などの利害関係者の参加を把握せず、他の参加者と見分けが付かないような運営をしていた。機構は二十日、利害関係者の出席者数などを調べると発表したが、東電としても実態の把握が必要だと判断した。

 東電によると、十一月下旬、社員を名乗る人物から社内の内部告発窓口に「機構から東電のグループ会社に意見交換会への参加要請があった。要請に基づいて一般参加者として出席するのは問題だ」との投書が届いた。

 東電の担当者は「できるだけ早急に結果をまとめたい。機構の調査にも協力する」と説明。機構の担当者は「参加要請の有無は調査中のため、コメントは控える」としている。

 意見交換会を巡っては、機構が広報活動を委託した孫請けのマーケティング企画会社が、学生に一万円などの謝礼を持ち掛けて参加させていたことが十一月に発覚した。

 経済産業省の指示で参加者への聞き取りなどの再調査を決め、年内に結果をまとめると発表していた。

◆過去に電力会社 動員や「やらせ」

 原発を巡る集会などではこれまでも、電力会社が参加者を動員したり、国が「やらせ」質問を依頼するなどして問題になった。

 内閣府の原子力委員会が二〇〇五年に福島市で開いた原子力政策に関する公聴会では、東電が自社や協力企業の社員ら四十三人を動員。〇五〜〇八年の国主催の原発関連シンポジウムなどでは、経済産業省原子力安全・保安院(当時)が九州、四国、中部、東北、北海道の各電力会社に依頼して参加者を動員し、出席した住民らに質問するよう促していた。

 福島第一原発事故後の一一年七月には、九電玄海原発(佐賀県)の再稼働に向け国がネットやケーブルテレビで放送した県民向けの番組で、九電社員が子会社社員らに賛成意見のメールを送るよう指示した「やらせメール問題」が発覚した。

 

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