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【社会】

滋賀・呼吸器外し事件の再審決定 大阪高検が特別抗告

 滋賀県東近江市の湖東記念病院で二〇〇三年、人工呼吸器を外して男性患者=当時(72)=を殺害したとして、殺人罪で服役した元看護助手西山美香さん(37)の再審開始を認めた大阪高裁決定について、大阪高検は二十五日、決定を不服として最高裁に特別抗告した。最高裁で改めて可否が判断される。

 特別抗告ができる要件はハードルが高く、憲法違反や判例違反に限られる。二十五日が判断の期限だった。大阪高検の中沢康夫公安部長は「詳細については現段階で差し控えたい」とのコメントを出した。

 西山さんは「検察は過ちを認めない組織だと改めて思った。支援者と一緒に闘っていきたい」と話した。弁護団長の井戸謙一弁護士は「救済を無用に先延ばしし、深く失望している。最高裁に速やかな棄却を訴えていく」との声明を出した。

 西山さんは捜査段階で「呼吸器を外した」と自白したが、公判で否認に転じた。

 高裁決定は致死性不整脈による自然死の疑いがあり、自白は西山さんが好意を抱いた警察官らの誘導に迎合したことによる虚偽の可能性に言及した。

 捜査関係者によると、検察側は鑑定医が死因を酸素供給途絶による急性心停止と判断していたことを重視。自白は任意性が確保され信用性が高いなどとして、特別抗告したとみられる。

 致死性不整脈の可能性は即時抗告審で高裁が着目。弁護団によると、鑑定医は酸素供給途絶だったと判断する一方、血液中のカリウムイオン濃度が低く、不整脈を生じうるとも鑑定書に記載していたことなどから、高裁は追加立証を求めた。弁護団が提出した医師の意見書などを評価した結果、再審開始を認めた。

 

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