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【社会】

再びスキーにやってきて 直滑降の客足にあの手この手

映画「私をスキーに連れてって」のロケ地となったスキー場=長野県山ノ内町の横手山・渋峠スキー場で

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 バブル時代にスキーブームを呼んだ映画「私をスキーに連れてって」の公開から三十年。スキー人気を再び高めようと、記念イベントが開かれた。スノーボードを含めたスキー人口は、ピークの一九九〇年代の三分の一以下に。スキー場などの関係者はあの手この手で、客足を取り戻そうとしている。

 今月十二日、東京のラジオ局が都内で「私を−」の特別上映会を開催した。長野県内のスキー場でつくる団体も協賛。映画のロケ地にもなった志賀高原(長野県山ノ内町)の観光協会はブースを出し、パウダースノーをPRした。ブームを知る五十、六十代の来場者からは「また志賀高原に行きたくなった」と声を掛けられた。

 「ゲレンデは人であふれ、滑れないほど。ホテルの部屋が足らず『廊下でいいので泊めて』と頼む人もいた」。同協会事務局長の野口晃一さん(47)は当時のにぎわいを懐かしむ。

 携帯電話もインターネットもない時代。スキー場は男女の出会いの場だった。ホテルにディスコが併設され、夜も熱気にあふれた。

 業界は今、誘客に必死だ。志賀高原の横手山・渋峠スキー場は標高二、三〇七メートルで、国内のスキー場で最も高い。眺望を楽しんでもらおうと、山頂にカフェを三年前に設けた。

JR東日本のパック商品「SKISKI」のポスター。映画で主演した原田知世さんのイラストを今年、採用した=JR東日本提供

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 岐阜県高山市の飛騨ほおのき平スキー場は昨季から、スノーシュー(西洋かんじき)での散策やゴムボートをスノーモービルで引く滑走体験を本格実施。運営組合専務理事の宮前勝さん(49)は「『スノースポーツ』という枠組みで楽しんでほしい」と話す。

 同県郡上市のひるがの高原スキー場は、圧雪車に乗って星空を楽しむ「ナイトクルージング」が家族連れに人気だ。

 レストランの味でもアピールする。長野県内のスキー場は四年前から料理の味や独創性を競う「ゲレ食バトル」を開催。来場者の投票でチャンピオンを決めている。

 上級愛好者のつなぎ留めも重要視されている。岐阜県飛騨市の飛騨かわいスキー場は今季、圧雪していない上級者向け林間コースを新設した。スポーツ用品販売大手のアルペン(名古屋市)は、一部の店舗を「上級強化店」と位置付け。上級者向けの商品を取りそろえ、専門知識が豊富な社員が接客する。広報担当者は「ブームを経験した人も、子育てが一段落して余裕ができてくるころではないか」と話し、再びゲレンデに誘いたい考えだ。

<私をスキーに連れてって> 1987年11月に公開された恋愛コメディー映画。商社勤務のスキーヤー文男を三上博史さん、スキー場で知り合って恋仲になる優を原田知世さんが演じた。大ヒットし、関東甲信越のスキー場を中心にゲレンデが人で埋め尽くされるのが当たり前になった。松任谷由実さんが提供した主題歌「サーフ天国、スキー天国」や挿入歌「恋人がサンタクロース」「BLIZZARD」も一世を風靡(ふうび)した。

※「レジャー白書」から

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