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【社会】

脳死判定500例超す 移植法20年 改正後に大幅増加

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 日本臓器移植ネットワークは二十九日、臓器移植法に基づく脳死判定が五百例を超えたと発表した。一九九七年の法施行後、脳死からの臓器提供者数は伸び悩んでいたが、法改正によって家族の承諾があれば提供ができるようになった二〇一〇年以降、大幅に増加。二十年で五百例に到達した。

 移植ネットは同日、二人が脳死と判定されたと発表した。五百例目は西日本地方の病院に入院していた六歳以上十八歳未満の患者で、二十八日午後七時五十八分、脳死と判定された。性別や病名は明らかにしていない。心臓を東大病院で移植。

 五百一例目は滋賀県の済生会滋賀県病院に低酸素脳症で入院していた四十代女性で、二十九日午前三時二十八分、脳死と判定された。心臓を国立循環器病研究センター、肺と肝臓を岡山大病院で移植。

 移植ネットによると、法に基づく一例目の脳死移植が行われた一九九九年から二〇〇九年まで、判定は最大でも年間十三例だったが、法改正後は増え続け、一七年は七十例以上となった。一方で心停止後の提供数は減少し、脳死と心停止後を合わせた提供者数は年間百例前後で横ばいが続いている。

 四百九十九例目までに脳死提供者からの臓器移植を受けた患者は延べ二千百六十人。臓器別では、心臓が三百七十一人、肺は三百八十七人、肝臓は四百二十七人、腎臓は六百十八人に上る。

 これに対して、十一月末時点の待機患者数は、最も多い腎臓が一万二千五百四十六人で、次いで心臓の六百五十三人、肺の三百三十七人となっている。

 法改正で十五歳未満の提供も可能となったが、これまでに移植が実現したのは、年齢が公表されている中では計十五例と限定的だ。心臓病の子どもが海外での渡航移植を目指すケースが後を絶たない。

 <脳死判定> 病気の患者に移植する臓器を摘出する前に、提供者が脳死であることを確かめる手続き。1997年に施行された臓器移植法に基づき、具体的な手順が定められている。提供者に自発呼吸や脳幹反射がなく、脳波が平たんであることなどが要件。2人以上の医師が6時間以上の間隔を置いて2回の検査を実施する。脳のダメージに対する回復力が高い6歳未満の小児は、24時間以上の間隔を空けることが定められている。

 

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