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【社会】

都の兼務要綱、徹底されず 審議会委員 都議18人「3つ以上」

 東京都が設置した審議会などの委員に都議が多く就任している問題で、都が昨年三月に三つ以上の委員兼務を原則禁止するよう要綱を改正したにもかかわらず、都知事などが都議十八人に三つ以上委員を委嘱したり、委嘱予定であることが、本紙の調べで分かった。都、主要会派とも実態を把握しておらず、都幹部は「徹底していないというところは事実としてある」と話している。

 自治体の審議会や協議会などは付属機関と呼ばれ、都はそれ以外の専門家会議なども含め設置運営要綱を定めている。昨年三月の改正で「委員の職を二以上兼ねている者は、特に必要がある場合を除き、委員に充てないこと」と規定した。

 ところが、本紙の調べでは昨年七月の都議選後、都の外郭団体の評議員などを除き三つ以上の委員を兼務・兼務予定の都議は都民ファーストの会六人、公明七人、自民二人、共産一人、民進・立憲民主二人の計十八人いることが判明した。

 都は都議選後、知事らが委嘱する審議会など三十三機関の百四十四委員について、委員への委嘱を議会側に打診。特別区の区長が委嘱する消防団運営委員会の委員を合わせ、計五十二機関の百八十委員以上が都議の枠としてあり、各会派が勢力に応じて振り分けている。委員には一回の出席で二万円前後の報酬が出る。

 三つ以上の兼務禁止について、都の担当者は「小池百合子知事の『付属機関を活性化したい』との考えを受けて要綱を改正した」と説明。禁止の例外となる「特に必要がある場合」を「代役がきかない専門性の高い医師らを想定している。都議は当てはまらない」としたが、違反の有無は調査していないという。

 要綱の改正は議会の議決事項ではなく、都が独自に定める。改正内容は都のホームページに掲載されたが、主要会派の幹部は本紙の取材に「知らなかった」「誰もチェックしていない」などと答えた。

 専修大の白藤博行教授(地方自治法)は「議員は議会で審議すればよく、(審議会などでの検討内容が)必要であれば、委員としてではなく傍聴すればよい。議会と首長の適切な均衡と抑制、緊張感が必要で、それに反する行為が続いてきたといえる」と指摘する。(木原育子、唐沢裕亮、榊原智康)

 

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