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【社会】

一票の不平等 昨年の衆院選「合憲」 2倍未満を評価

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 「一票の格差」が最大一・九八倍だった昨年十月の衆院選は、投票価値の平等に反し憲法違反だとして、弁護士グループが選挙無効を求めた訴訟の判決で、福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)は十九日、「合憲」と判断し請求を棄却した。

 一九九四年に小選挙区比例代表並立制が導入されて以降、格差が初めて二倍未満となり、判決は国会の是正策について「違憲状態の区割り基準を見直した」と高く評価した。全国十四の高裁・高裁支部に起こした同種訴訟で初の判決。高裁段階の判決は三月中にも出そろい、年内に最高裁が統一判断を示す見通し。

 最高裁は、最大格差が二・四三〜二・一三倍だった二〇〇九年、一二年、一四年の衆院選を巡り三回連続で「違憲状態」とした。

 厳しい司法判断を受け、国会は選挙制度改革を進め、一六〜一七年の法改正で、小選挙区の定数を「〇増六減」し、九十七選挙区の区割りを見直した。今後、都道府県の人口比を正確に反映しやすい議席配分方法「アダムズ方式」の導入も予定されている。

 判決で多見谷裁判長は「法改正によって格差は、最高裁が『合理的な基準』とした二倍未満に縮小し、今後さらなる是正を図ることも見込まれている」と指摘。今回の区割りは「国会の裁量の範囲内で、投票価値の平等に反する状態とは言えない」と結論付けた。

 原告側は、最高裁が格差を生む要因として廃止を求めた「一人別枠方式」が事実上維持されていると主張したが、判決は「格差が二倍未満となった以上、そういう評価はできない」と退けた。原告側は上告する方針。

 

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