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【社会】

足利銘仙、紡ぐ友好 栃木のNPOがアロハシャツ企画

足利銘仙柄がプリントされた生地を見る佐藤秀雄代表(左端)や大塚みかさん(右から2人目)ら=栃木県足利市で

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 栃木県足利市のNPO法人が、かつて地元で盛んに生産され、着物の生地として使われた絹織物「足利銘仙」の柄を使ったアロハシャツを作り、米ハワイと交流を深めるプロジェクトを進めている。日本からの移民が着物を仕立て直したのがアロハシャツの起源とされることから発案した。足利銘仙柄をプリントした生地をハワイに送り、現地メーカーが生産する。 (吉岡潤)

 「足利銘仙アロハプロジェクト」を企画したのは、足利市で地域活性化に取り組んでいる「スタイリッシュライフ」。

 昨年暮れ、代表の佐藤秀雄さん(50)は銘仙柄のプリントを頼んだ繊維の染色捺染(なっせん)加工会社「マナック」(足利市)を訪れ、紺地とピンク地の二種類の生地を確認した。「手探りで始めたが、こうして生地を見ることができてうれしい」と笑みを浮かべた。生地はハワイに送られ、二月に現地の有名アロハシャツメーカーが三百着を生産する。

足利銘仙を仕立て直した衣装でハワイとの友好親善ソングを披露した大塚さん

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 昨年三月にハワイで開かれた日本との文化交流イベント「ホノルルフェスティバル」に、足利市のご当地アイドル「渡良瀬橋43」の大塚みかさん(20)が出演したのがプロジェクトの発端だった。

 大塚さんは足利銘仙の古布を仕立て直したステージ衣装で活動しており、アロハシャツのルーツと重なる話が現地で関心を集めたという。

 銘仙は大正から昭和初期に日本全国で流行し、足利は昭和十四(一九三九)年に生産高で日本一になったことがある。だが、今は作られていない。

 大塚さんの所属事務所社長で、スタイリッシュライフ専務理事を務める江黒俊介さん(44)らは思案。「銘仙を知らない若い世代が地域資源を学ぶ機会にもなる」として、日本人のハワイ移住が始まって百五十年になる今年、足利銘仙柄のアロハシャツを仕立て、日本、足利とハワイを結ぶプロジェクトを立ち上げた。

 プロジェクトでは友好親善ソングも制作され、十四日に足利市で開かれたライブイベントで披露された。三月のホノルルフェスティバルで歌うことになっている大塚さんは「ハワイと日本、足利の懸け橋になりたい」と力が入る。

 スタイリッシュライフは、今月末までクラウドファンディングでプロジェクトを支援する資金を募り、出資者には足利銘仙柄のアロハシャツを配る。「足利銘仙アロハプロジェクト」のホームページで内容を確認できる。

ハワイに発送される2種類のアロハシャツ用の生地

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<銘仙> 絹糸を先染めして織る「絣(かすり)」の織物。足利のほか、群馬県の伊勢崎、桐生、埼玉県の秩父、東京都の八王子が有力な産地。足利銘仙は斬新なデザインと比較的安価な大衆性が特徴となっている。

 

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