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【社会】

集団退職、新規治療中断 パワハラ対応に医師不信 神奈川県立がんセンター

 神奈川県立がんセンター(横浜市旭区)でパワハラに対する対応の不満などを理由に、放射線治療科に六人いた医師のうち三人が辞めた上、二人が退職の意向を示し、同科の新規患者受け入れを昨年十二月十五日から停止していたことが分かった。県は別の病院の医師を確保するなどして二月から受け入れを再開するとしているが、一部の医師の契約は三月までのため、四月以降の治療体制は未定という。

 同科には、通常の放射線よりも重い粒子をがん病巣に照射し、より高い効果が期待できるとされる「重粒子線治療施設」が併設されている。同様の施設は他に全国に四カ所しかなく、問題が長引けばこの治療を受けられなくなる患者が続出する恐れがある。

 二十四日に記者会見した県によると、同科のベテラン医師が昨年夏、異動を命じられたのを不服として退職。この人事に加え、病院を運営する独立行政法人「県立病院機構」が科内で発生したパワハラに対して取った対応に他の常勤医が不信感を抱き、七月以降四人が相次いで退職の意向を示し、二人が辞めた。県はパワハラの内容を明らかにしなかった。

 機構の規定では、パワハラが起きた場合、加害者を処分することになっているが、口頭注意にとどめていた。

 県は、機構では対応できないと判断。残る二人も退職すれば同科の常勤医は一人になるため、今月、全国の病院に放射線治療医の派遣を要請した。別の病院の医師を確保するなどし、三月までは常勤医四人、非常勤医六人の体制になる。会見で黒岩祐治知事は「患者には申し訳ない。今後はこのような問題がないよう機構を指導する」と話した。

 

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