東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 1月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

電通事件、検審に申し立て 高橋まつりさん母 元上司の不起訴不服

検察審査会への申し立てについてコメントを発表する高橋まつりさんの母の幸美さん=25日午後、東京・霞が関の厚労省で

写真

 電通の違法残業事件で、過労自殺した高橋まつりさん=当時(24)=の母幸美さん(55)が二十五日、厚生労働省で記者会見し、労働基準法違反容疑で書類送検された元上司を東京地検が不起訴(起訴猶予)処分としたのを不服として、東京検察審査会に審査を申し立てたことを明らかにした。申し立ては昨年十二月二十七日付。

 申立書によると、元上司は高橋さんら部下に、長時間労働や深夜労働をした場合、「社内飲食をしていた」と虚偽の記載をして会社に報告するよう指示、残業時間が労使協定の範囲内に収まるように過少申告させていた。また、「君の残業時間の二十時間は会社にとって無駄」「女子力がない」とパワハラやセクハラもしたという。

 東京労働局は元上司を書類送検したものの、東京地検は昨年七月、企業体質の問題で個人の責任が大きいとは言えないとして、不起訴処分にした。一方、法人としての電通は労働基準法違反罪で略式起訴され、東京簡裁で昨年十月、罰金五十万円が言い渡された。

 会見に同席した代理人の川人博弁護士は「実行行為をした元上司が責任を問われないのは適切ではないと判断した」と強調。幸美さんは「市民目線で不起訴が妥当かどうかの判断をしていただきたい」と語った。

 電通広報部は審査申し立てを受け「有罪判決を厳粛に受け止め、会社の責任を痛感し、深く反省している。現在、全社・全グループを挙げて労働環境改革と再発防止に取り組んでいる」とコメントした。

     ◇

 電通によると、元上司は昨年末に自己都合で既に退職。元上司への社内処分があったかどうかについては、明らかにしないとしている。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報