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【社会】

新出生前診断、拡大へ 産科婦人科学会、施設限定を見直し

 妊婦の血液で胎児の染色体異常を調べる新出生前診断について、日本産科婦人科学会は二十九日までに、臨床研究として実施施設を限定していた指針を見直し、一般診療として実施施設を拡大する方針を固めた。学会は三月に開かれる理事会で、見直しを議論。指針で三十五歳以上となっている妊婦の年齢制限や、ダウン症など三つに限っている対象疾患の要件緩和などについても検討する。

 新出生前診断は、カウンセリング体制が整った日本医学会の認定施設でのみ実施されていた。だが高齢出産の増加を背景にニーズが拡大し、無認定のクリニックが検査を提供する事態が相次ぎ、対応を迫られていた。

 新出生前診断は、二〇一三年に開始。受診者は毎年増え続けており、開始時は十五だった施設数は現在、八十九に増えた。

 これまでのデータでは、染色体異常の疑いがある「陽性」と判定された妊婦の九割以上が人工妊娠中絶を選択したことが分かっている。

 一方で、陽性と判定されながら確定診断で異常がないケースも報告されており、安易な命の選別につながるとの指摘もある。

 無認定のクリニックでは、年齢を問わず検査を実施したり、指針で認められていない性別判定もできることを宣伝したりする例が増えている。こうした問題が起きるのは、認定施設が少ないことが原因と考えられることから、学会は施設拡大を検討することにした。

<新出生前診断> 妊娠10週以降の早い時期に妊婦から血液を採取し、そこに含まれる胎児のDNA断片を分析することで、染色体異常を調べる検査。検査結果の説明や妊婦からの相談に応じるカウンセリング体制が整っていると日本医学会が認定した医療機関で、2013年から臨床研究として開始した。35歳以上、過去に染色体異常の赤ちゃんを妊娠したことのある人などが対象で、17年3月までに約4万5000人が検査を受けた。

 

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