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【社会】

再噴火警戒 観測に課題 草津白根山災害1週間

草津温泉の「湯畑」を訪れた観光客=25日、群馬県草津町で

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◆草津温泉、客足徐々に回復

 一人が死亡、十一人が重軽傷を負った草津白根山の本白根山(群馬県草津町)の噴火災害から三十日で一週間。再噴火の可能性も指摘され、関係機関は警戒を続けるが、観測体制の整備には課題も多い。麓の草津温泉では宿泊予約のキャンセルが相次ぎ、町は温泉街に被害はないとして安全性をPRしている。

 本白根山で兆候もなく突然起きた二十三日の噴火。気象庁や専門家らの調査で、鏡池の北側に東西約五百メートルにわたって複数の新たな噴火口ができていたことや、水蒸気噴火の可能性が高いことも分かった。

 学者でつくる火山噴火予知連絡会は「当面、同程度の噴火が発生する可能性がある」と警戒を呼び掛ける。観測を続ける東京工業大の野上健治教授は「見た目は何もなかった場所で噴火が起きた。どう検知するのか今後の重い課題だ」と話す。

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 本白根山は静かな状態が続いていたためデータが少なく、地下のマグマだまりなどの構造解析も進んでいない。観測機器の設置には、再噴火の恐れがある中で近づく必要があり、電源や通信環境の確保も求められる。

 火口から約五キロ離れた麓の温泉街に被害はなかったが、集客には影を落とす。草津温泉旅館協同組合によると、宿泊予約のキャンセルは二十六日までに延べ約二万人。町は地元の観光協会に二千万円を緊急支出する方針で、ホームページで「マグマが噴出し温泉街に到達することはあり得ません」などと呼び掛けた。

 客足は日ごとに回復しているといい、噴火後初の週末となった二十七日には、源泉の湯畑(ゆばたけ)付近の施設で浴衣姿の女性が板でお湯をかき回す「湯もみショー」で、立ち見が出るほどだった。横浜市の公務員鈴木崇之さん(40)は「旅行会社が大丈夫と言っていたので来た。変わりなさそうで安心した」と笑顔を見せた。

 黒岩信忠町長は「(神奈川県の)箱根山の噴火では、客足の回復に一年半かかったと聞いた。観光客に来てもらうのが一番の安全PRになる」と期待を込めた。

 

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