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【社会】

8アドレスに分散送金 仮想通貨、20分間でほぼ全額流出

 約五百八十億円相当の仮想通貨「NEM(ネム)」が取引所大手コインチェック(東京)から流出した問題で、ネムは特定のアドレスに送金された後、八つのアドレスに分散して送金されていたことが三十日、関係者への取材で分かった。追跡を遅らせる狙いがあったとみられる。

 ネット上で確認できる取引記録によると、最初の流出は二十六日午前零時二分で、同零時二十一分までの約二十分間に被害のほぼ全額に当たる計約五百七十六億円相当のネムが特定のアドレスに送金されていたことも判明した。

 金融庁は三十日、全ての取引所への調査に本格的に乗り出した。顧客資産やシステムの管理体制について聞き取り、問題がある場合は立ち入り検査に踏み切る考えだ。

 警視庁は二十九日に、コインチェック社員から流出の経緯などについて話を聞いた。今後、同社からサーバーの通信記録の提供を受けて解析し、不正アクセス禁止法違反容疑などを視野に捜査を進める。

 麻生太郎金融担当相(副総理兼財務相)は三十日の閣議後記者会見で「仮想通貨交換業者のシステムに対する管理体制を強化する必要があると考えている」と述べた。

 麻生氏は「大規模な外部への流出が発生しているのは大変遺憾だ」と懸念を表明。仮想通貨取引に対する今後の対応について「イノベーションと利用者保護のバランスが大事だ。適切に判断していきたい」と説明した。

 仮想通貨取引所は設立から間もないことも多く、業容が急拡大する一方、安全対策が後手に回っているケースも見られる。コインチェックでは顧客の仮想通貨をインターネットから切り離して保管するといった対策を怠っていた。

 金融庁によると、資金決済法に基づく仮想通貨取引所の登録業者は十六あり、登録審査中のみなし業者もコインチェックを含めて十六ある。

 金融庁は既に全ての取引所に注意喚起し、情報システムや端末がウイルスなどに感染していないかどうかの点検を要請している。

 

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