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【社会】

公営墓地7割に「無縁墓」 全国73自治体 本紙アンケート

 公営墓地を持つ全国の政令指定都市と県庁所在地など計七十三自治体のうち、管理する縁故者がいなくなった「無縁墓(むえんぼ)」を抱えている自治体が約七割に上ることが、本紙のアンケートで分かった。このうち無縁墓の実数を把握しているのは二十四自治体で、合計は一万六千五百十七基・区画だった。

 無縁墓の現状は一部の自治体が独自に調査した例があるが、全国規模の実態は分かっていない。

 アンケートで公営墓地に「無縁墓がある」と答えたのは東京都、前橋市、さいたま市、静岡市など四十九自治体。このうち、福岡県久留米市は市が管理する千五百三十一基の55・5%にあたる八百五十基が無縁化していた。

 「無縁墓がない」と答えたのは群馬県高崎市など八自治体。千葉県船橋市など十六自治体は、無縁墓の有無を「把握できていない」とした。埼玉県川越市、千葉県柏市など七自治体は、公営墓地自体がないとした。

 アンケートでは、放置された墓石の撤去や墓内にあった遺骨を合葬墓などに移す「改葬(かいそう)」についても質問。「改葬の実績がある」「現在進めている」と答えたのは、東京都、名古屋市、静岡市、富山市など計二十九自治体で、全体の四割にとどまった。

 無縁墓改葬の課題については「遺骨をどこに納めるのが適当か、考え方が整理できていない」(千葉市)、「いたずらに無縁と認定し、公費で撤去することは公平性の点で問題がある」(名古屋市、神奈川県横須賀市)などの意見があった。

 これらの意見に対して厚生労働省生活衛生課の担当者は「墓地行政は自治体に広く裁量を認めている。地域住民の感情などに応じて柔軟に対応するのが望ましく、法令などで一律に縛るのは難しい」としている。

 アンケートは一月十七〜二十六日、政令指定都市、県庁所在地、中核市の七十九市と東京都を対象に実施。公営墓地の有無や無縁墓の実数、改葬の有無などを尋ね、回答率は100%だった。

<無縁墓改葬> 管理料の支払いが長期間滞るなど無縁化した疑いのある墓について、各自治体は戸籍に基づき使用者の縁故者を調査。さらに、立て札や官報で公告し、1年以内に申し出が無ければ改葬手続きを進めることができる。墓石の撤去費用は1基数万〜数十万円とされる。

 

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