東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 2月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

噴火影響 ツール・ド・草津復活ならず 町「安全を最優先」

過去に開催されたツール・ド・草津で快走する参加者=群馬県草津町提供

写真

 群馬県草津町で四月に開催予定だった自転車レース「ツール・ド・草津」が、一月の本白根山(もとしらねさん)の噴火で中止に追い込まれ、参加者から残念がる声が上がっている。最近は近くの白根山の火山活動が活発化して開催できず、今年は四年ぶりの復活に向け準備を進めていただけに、観光の目玉として期待していた町関係者のショックも大きい。

 中止は草津町が一月末に発表した。自転車レースは一九九六年に初めて開催。競技シーズンの幕開けとされ、近年は約三千人が出場していた。草津国際スキー場沿いの国道292号を標高二千メートル超まで、最長約十二キロ駆け上がるコースは絶景が好評だった。

 何度も出場した草津町の自営業宮本昌典さん(49)は「雪の回廊と壮大なパノラマの景色が魅力。今回も楽しみにしていたのに残念だ」と話す。

 昨年までの三年間は、白根山の噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられたため、やむを得ず中止。昨年六月にレベル1(活火山であることに留意)に戻ったため、今年は開催を決定し、年明けから参加者の募集を始めた。

 しかし、一月二十三日に起きた本白根山の噴火で状況は一変。予定コースの半分以上が入山規制区域に含まれたため、町は参加者の安全確保が難しいなどとして中止を決めた。既に約千七百人が申し込んでいたが、参加料は返金することになり、担当者は「申し訳ない」と声を落とした。

 参加者の多くが草津温泉に宿泊するため、スキーシーズン終了後の閑散期のイベント中止は、噴火で予約キャンセルが相次いだ温泉街にも波紋を投げ掛ける。

 黒岩信忠町長は「観光に悪影響が出ている中での中止は悔しいが、安全最優先で判断した」と苦渋の表情。一方で「レースは必ず復活させたい。また多くの方に参加してほしい」と前を向いた。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報