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【社会】

工事現場に「凌雲閣」遺構 浅草、基礎部分など

工事現場から出てきたれんがと八角形の土台の一部。浅草十二階の基礎だったとみられる=東京都台東区で

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 明治から大正期にかけての日本で最も高い建築物で、関東大震災で半壊し解体された「凌雲閣(りょううんかく)」の基礎部分とみられるれんがと、八角形のコンクリートの土台の一部が、東京都台東区浅草二のビル工事現場で掘り起こされた。「話には聞いていたが、初めて見た」と街の話題になっており、工事の柵越しにスマートフォンで撮影する人もいる。

 九日に現地で記録、測量をした区教育委員会の文化財調査員によると、同様のれんがは一九八一(昭和五十六)年にも近くの建設工事現場で出てきた。当時の記録と対応し、今回も「凌雲閣の可能性が高い」としている。

 凌雲閣は、一八九〇(明治二十三)年に建設された十二階建て、高さ五十二メートルの塔で、「浅草十二階」の愛称で親しまれた。展望台から東京が一望でき、日本初の電動式エレベーターが設置された。一九二三(大正十二)年の関東大震災で半壊し、地上部分は取り壊された。

 調査員によると、文化財の扱いではなく、れんがの状態もあまりよくないことから、工事はこのまま進められそう。大正ロマンが見られるのも残りわずかなようだ。 (井上幸一)

1890年に建設された凌雲閣。写真は1893年の浅草の様子(国立国会図書館所蔵)

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