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【社会】

事故から7年、依然高い放射線量 福島第一ルポ

廃炉作業が進む福島第一原発1号機(左)と2号機=16日、福島県大熊町で

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 東京電力は十六日、事故から間もなく七年となる福島第一原発の構内を公開した。3号機では、プールからの使用済み核燃料取り出しに向けた準備が終盤を迎えていたが、1号機では原子炉建屋上部に大量のがれきが残り、事故収束への道のりの遠さを実感した。

 記者は二〇一二年暮れに同原発を取材し、構内に入るのは約五年ぶり。かつては地上や建屋の間などに無数のがれきがあり、津波で流されたタンクも残っていた。その光景を思い出しながら、再び現場を見ると、随分と片付いたと実感。土がむき出しの部分は、雨が染み込まないよう徹底的にモルタルで覆われていた。

 作業は確かに進んだ。しかし1〜3号機周辺の放射線量は高く、2、3号機の間では毎時二五〇マイクロシーベルト以上。ここで四時間作業すれば、一般人の年間被ばく線量限度(一ミリシーベルト)に達する。

 建屋上部のがれき撤去が本格化した1号機では、粉じんが飛ばないよう水をかける装置をクレーンでつり下ろし、地上で作業員が慎重に着地させていた。建屋上部には曲がった鉄骨や門型クレーンが山積し、プールはその下にある。現場の苦労はまだまだ続く。

福島第一原発構内で作業する人たち

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 重大事故を免れた5号機の格納容器内も取材。事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)が残る1〜3号機と同型だが、容器内は想像していたよりずっと狭かった。デブリ取り出しという最難関の作業に向けて、わずか数メートルの空間の状況を調べるのに多大な時間と労力を要していることに、事故の深刻さを実感した。二時間あまりの取材で被ばく線量は約五〇マイクロシーベルトだった。 (宮尾幹成)

 

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