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【社会】

藤井、歴代の天才棋士を超えるスピード

 藤井六段の優勝は、最年少記録であるだけでなく、驚くべき偉業だ。

 まず、全棋士参加棋戦での優勝である点だ。歴代の年少優勝ベスト5をみると、藤井六段以外の四人は若手棋士のみ参加の棋戦だった。トップ棋士がひしめく全棋士参加棋戦では、これまで羽生善治二冠が四段時代の一九八七年に達成した十七歳二カ月が最年少。今回、中学生が全棋士中のトップに立ったことの衝撃は大きい。

 六段昇段までのスピードも驚異的だ。過去の中学生棋士の中でも、最年少昇段記録を持っていた加藤一二三・九段が十六歳三カ月。谷川浩司九段(55)は十七歳十一カ月で、羽生二冠でも十九歳ゼロカ月だった。歴代の天才の中でも飛び抜けた早熟ぶりだ。

 強運も持ち合わせている。藤井六段は今月一日に順位戦で「C級1組」への昇級を決めて五段に昇段し、その後に全棋士参加棋戦で優勝して六段に昇段したが、もしこの順番が逆だった場合、規定により五段のままだった。

 今回の名人、竜王を連破しての朝日杯優勝は、一九八九年二月、当時十八歳の羽生二冠が四人の名人経験者を破り、NHK杯を制した際の躍進ぶりをほうふつとさせる。この優勝で羽生二冠の名声は高まり、同年末には初タイトルを獲得した。将棋史に残る今回の快挙を、藤井六段がさらなる高みにつなげられるか、注目される。 (樋口薫)

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