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【社会】

オスプレイ横田離着陸2.5倍 昨年急増122回、訓練移転影響か

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 米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが、米軍横田基地(東京都福生市など)に昨年一年間に少なくとも計百二十二回離着陸していたことが、住民団体の集計で分かった。前年二〇一六年の四十八回からほぼ二・五倍に急増、一五年の六十二回に比べても倍増した。国内外で墜落や緊急着陸などトラブルが相次いでおり、団体側は不安を訴えている。 (辻渕智之)

 集計したのは、基地監視を続ける「横田基地の撤去を求める西多摩の会」。昨年は三、七、八、十、十一月に目視などで離着陸が確認され、三月の百六回が最も多かった。

 この三月は、六機が配備先の普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)から岩国基地(山口県)経由で飛来。横田基地で機体整備や給油を繰り返しつつ、陸上自衛隊相馬原(そうまがはら)演習場(群馬県)、関山(せきやま)演習場(新潟県)での日米共同訓練に参加するなどした。

 沖縄の基地負担軽減のため計画された本土への訓練移転の一環のはずだが、普天間飛行場ではこの期間中、他のヘリなど全航空機の離着陸数が逆に一日あたり平均二・九回増えた。沖縄県は「必ずしも負担軽減につながらなかった」と指摘する。

 横田の離着陸では、岩国基地や三沢基地(青森県)との移動も二十七回と多かった。

 西多摩の会の高橋美枝子代表(76)は「沖縄の負担軽減を口実にして、オスプレイを使った本土での日米共同訓練が拡大され、横田の拠点化が進んでいる」とみる。

 滑走路に接地直後に上昇するタッチアンドゴーや、滑走路上を超低空で通過するローパスは離着陸として集計していないものの、昨年から目立つという。高橋代表は「オスプレイが基地や周辺の住宅地上空をぐるぐると飛び回り、危険な訓練場と化してきた」と懸念している。

◆整備に遅れ「車検切れ」不安

 オスプレイを巡っては、二〇一二年に日本国内に初めて配備されてから、重大事故の発生率が上昇。「五年に一度程度の間隔で必要」(防衛省)とされる定期整備も、陸上自衛隊木更津駐屯地(千葉県)で昨年二月に始まった一機目が今も終わらず、予定通り進んでいない。住民団体は「車検が切れたような状態で飛んでいる機体は安全なのか」と不安を強めている。

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備されたオスプレイは、一二年十月に十二機、翌一三年八〜九月にさらに十二機。重大(クラスA)事故率をみると、一二年十月の配備直前に十万飛行時間あたり一・九三件だったのに対し、昨年九月末時点で三・二四件に上昇した。

 昨年八月にオーストラリア沖で墜落したほか、一昨年十二月には沖縄県名護市沖で大破するなど事故が続いたためだ。日本政府は国会で「一般に事故率は飛行時間の増加に伴い低減する」と答弁していた。

 普天間への初配備から五年四カ月が経過し、機体を分解して内部点検する定期整備も必要。しかし、国内初となる木更津での一機目の整備の完了は当初予定した昨年九月を過ぎ、二機目以降の整備日程も明らかにされていない。

 

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