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【社会】

高齢運転者の免許返納最多 17年まとめ

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 二〇一七年の七十五歳以上による運転免許証の自主返納件数は二十五万二千六百七十七件で、一九九八年の制度導入以降で最も多かったことが警察庁のまとめ(暫定値)で分かった。一六年の約一・五倍で、九万三百三十六件の増加だった。一七年三月に七十五歳以上の認知機能検査を強化した改正道交法が施行された効果が表れているほか、高齢者による事故の防止に理解が進んだためとみられる。

 八十歳以上の比較でも、一六年の約一・五倍となる十五万五千二百八十九件と急増。四十二万二千三十三件だった全体、四十万三千百十三件だった六十五歳以上はいずれも約一・二倍で、年齢層が上がるほど返納件数が大幅に増えた傾向も浮かんだ。

 アクセルとブレーキの操作ミスや高速道路の逆走など、高齢者による重大事故が各地で相次いでいることから、警察庁は対策を強化しているが、今年一月にも前橋市で八十代の男が運転する乗用車に女子高校生二人がはねられる事故が起きた。この男については、運転させないよう家族が注意し、事故当日も止めようとしたが止めきれなかったという。

 内閣府が昨年十一月に実施した返納制度に対する意識調査では、自主返納しようと思う時期について、七十歳以上の免許保有者の74・3%が「自分の身体能力の低下を感じた時」と回答。その一方で「家族や医者などからやめるよう勧められた時」は26・3%となり、自らが納得しないと返納につながりにくい実態がうかがえる。

 警察庁によると、七十五歳以上になって運転免許更新時などに認知機能検査を受けた高齢者で、一七年中に死亡事故を起こしたのは三百八十五人。このうち49%の百八十九人が認知症の恐れがある「第一分類」か、認知機能低下の恐れがある「第二分類」と判定されていたことも判明している。

 警察庁は「家族や自身の運転のことで悩んでいたら、運転免許試験場などに設置されている運転適性相談窓口を利用してほしい」としている。

<認知機能検査> 75歳以上の運転免許保有者が、免許更新時などに受ける記憶力や判断力の検査。イラストを見て一定時間後にどの程度覚えているか確認したり、指定された時刻の時計の絵を描いたりする。「認知症の恐れ」があると判定されると、医師の診察が義務化され、認知症と診断された場合は免許の取り消しや停止の処分となる。逆走など18項目の違反をした場合も臨時検査を受けなければならない。

 

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