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【社会】

規定に反し鋼材削る のぞみ台車 川重「安全意識なかった」

会見で謝罪する(左から)川崎重工業の小河原誠常務、金花芳則社長、志磨貴司品質保証本部長=28日、神戸市内で

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 JR西日本の新幹線のぞみの台車に亀裂が見つかった問題で、台車を製造した川崎重工業の金花芳則社長が二十八日、神戸市の本社で記者会見し、台車の部品の製造過程で、作業時の注意事項などを記したマニュアルに反して部品を削りすぎる不備があったことを認めた。

 金花社長は「新幹線をご利用の皆さまやJR西日本、JR東海をはじめ関係の方々に多大なご迷惑ご心配をおかけして深くおわび申し上げる」と謝罪。台車の寸法を調整するため、台車の部品の一つ「台車枠」を削りすぎたことが、亀裂の拡大の原因になった可能性があると説明した。

 川重によると、台車枠は二〇〇七年に別の業者が作った外注品。寸法にばらつきがあるため微調整が必要だが、川重社内の規定では一部を除いて、〇・五ミリ以上削ってはいけないと定めている。しかし、台車枠の底面をその六倍以上の最大三・三ミリ削り込み、JR西が設計で要求した厚さ七ミリを大きく下回る四・七ミリしかない部分があった。

 規定が守られなかった原因は社内の指示不徹底。現場には、削ってよい範囲を示した「作業指導票」が張り出されていたが、班長が実際の作業担当者に徹底しないまま、寸法の調整を指示。班長や作業担当者に、一部以外を削ってはいけないという認識はなかった。削りすぎた部品の確認もしていなかったという。

 川重は出荷するために寸法の調整を優先したと認め、会見に同席した小河原誠常務は「安全や強度に対する意識はなかったと判断した。基本的な教育が欠如していた」と結論づけた。交換に必要な台車の製造費は川重が全額負担する。

 再発防止策として、社内に品質管理委員会を設置するなどして、品質管理体制を強化する。三月から三カ月間、金花社長は月額報酬を50%、小河原常務は30%を返上する。

 

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