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【社会】

福島の良さ 伝え続けたい ふたば未来学園高 1期生卒業

卒業証書を手に、友人と記念写真に納まる古市香菜子さん(左)=福島県広野町の県立ふたば未来学園高で(佐藤哲紀撮影)

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 東京電力福島第一原発の事故をきっかけに、二〇一五年四月に福島県広野町に開校した県立ふたば未来学園高校の初の卒業式が一日、同校であり、一期生百四十人が巣立った。生徒の多くが避難生活を経験し、原発事故のその後と向き合ってきた三年間。「福島の未来の役に立ちたい」。それぞれの夢に向け、新たな一歩を踏み出した。

 「一人一人が心から復興を感じられる日まで歩んでいく」。卒業式では、鯨岡洋星(ひろせ)さん(18)が生徒代表であいさつ。式の後、生徒たちが青空に卒業証書を掲げ、喜びをかみしめた。

 事故のため、福島第一が立地する双葉・大熊両町など双葉郡の自治体では住民が避難。郡内五つの県立高校は生徒の募集を停止した。五校の伝統を引き継ぐ形で一五年四月、ふたば未来学園が開校。復興を担う人材の育成を目的に、生徒が被災地の住民に取材して原発問題を考えたり、海外研修をしたりする独自の授業を展開している。

 全町民が避難した楢葉町で家族と暮らしていた古市香菜子さん(18)は、高校の授業を通して、原発事故の影響に苦しむ古里を変えたいと思うようになった。

 「町の豊かな自然や人の温かさを世界に発信したい」。メディアを使った情報発信の授業では、班でツイッターのアカウントを作り、授業の様子や生徒が作った洋菓子の写真を投稿するなど、生徒らの日常を紹介した。

 四月から東京の大学で学ぶ。卒業後は高校で学んだ経験を生かし、地域の情報発信をする広告関連の仕事に就きたいと思っている。「震災を風化させず、正しい福島の姿を伝え続けたい」(米田怜央)

 

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