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【社会】

凍土壁 効果は限定的 汚染水防止 1日95トン

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 東京電力は一日、福島第一原発1〜4号機への地下水流入を抑え、汚染水の発生量を減らすための凍土遮水壁について、一日九十五トンの地下水流入を防いでいるとの試算結果を発表した。凍土壁が無く、他の対策だけの場合、百八十九トンに上ると想定。これを半減できているとしたが、効果は限定的にとどまっている。

 凍土壁は「全く水を通さない」という触れ込みで、政府と東電が三百四十五億円の国費を投じて造った。二〇一六年三月末から凍らせ始め、維持費用は電気代など年間十数億円に上る。

 福島第一では、汚染水が大量に発生。東電は凍土壁のほか、建屋近くの井戸から水をくみ上げるなどして地下水が建屋に入らないように対策を講じている。

 東電によると、凍土壁の運用前は一日に平均約四百九十トンの汚染水が発生。凍土壁がほぼ完成した一七年冬には、一日約百十トンと四分の一にまで減った。

 今回の試算で、凍土壁は一日九十五トンの低減効果があるとした。だが、地下水が直接建屋に入り込む西側部分を見ると、低減できる量は十七トンで二割に満たず、効果を発揮していない。

 凍土壁は、地中に長さ三十メートルの管約千六百本を打ち込み、零下三〇度の冷却液を循環させて周辺の土を凍らせている。建屋東の海側はケーブルや配管を収容する地下トンネルがあり、その下は凍っていない。

 東電の福島第一廃炉推進カンパニーの増田尚宏・最高責任者は会見で「凍土壁ができて、他の対策も効果を発揮しやすくなった。検証は続ける」と話した。 (宮尾幹成、小川慎一)

 

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