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【社会】

剣道愛した息子の思い託す 雪崩犠牲教諭の両親、教え子に防具

県立大田原高の剣道部員に防具を贈り、握手を交わす毛塚辰幸さん(右)。昨年の雪崩事故で教員だった息子を失った=2日、栃木県大田原市で

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 栃木県那須町で昨年三月、登山講習中に県立大田原高の生徒ら八人が雪崩に巻き込まれて死亡した事故で、教員で唯一犠牲になった毛塚優甫(けつかゆうすけ)さん=当時(29)=の両親が二日、同校を訪問。毛塚さんが顧問を務めていた剣道部に、試合用の防具の胴八つを贈った。

 父辰幸さん(65)は部員らに「息子が少しでも皆さんと一緒にいられればと考えた。自分や仲間の命を第一にしてほしい」と涙ながらに訴え、防具を手渡した。

 胴の内側には、毛塚さんが愛用のマグカップに手書きしていた、雑念を排するという意味の「坐忘(ざぼう)」という言葉が記してある。主将の加藤卓朗さん(17)は「毛塚先生の思いを背負って試合に臨みたい」と話した。

 両親によると、毛塚さんは小学二年で剣道を始め、教員に正規採用された二〇一六年四月、同校への赴任と同時に剣道部顧問に就いた。登山は初心者だったが山岳部の顧問も掛け持ち。一七年四月からは剣道部に専念できることが決まり、周囲に喜びを伝えていたという。

 

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