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【社会】

<福島 希望の朝へ> (3)古里で暮らしたい

夜ノ森地区の商店街には震災後のまま手付かずの精肉店も。割れた窓ガラスにパトロールする富岡消防団のポンプ車が映った=福島県富岡町で

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 パリン。割れガラスを踏んだ音が静かな町に響く。福島第一原発事故で帰還困難区域となった福島県富岡町夜ノ森地区。地元消防団の赤いポンプ車は今日も町を見守る。

 午前九時。ゲートから帰還困難区域に入ると、末永博幸さん(58)ら団員を乗せたポンプ車はゆっくりと町内を巡る。除染作業が進むが手付かずの場所も多い。

 「少しずつ町はきれいになってる。でも元には戻れない」。末永さん宅は天井が抜けたままで修繕費もかさむ。放射線量の高い場所もあり、自宅での暮らしを娘たちは心配する。同じ悩みを抱えた住民も多い。それでも春に満開の桜に彩られる古里が恋しい。

 町は今年二月、「特定復興再生拠点区域」としてJR夜ノ森駅周辺の整備計画を発表。五年後の春の避難指示解除を目指す。末永さんは願う。「またここでみんなと暮らしたい」 (写真と文・岩本旭人)

 

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