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【社会】

辻さんアカデミー賞 高校時代からメーク志す 米権威に弟子入り志願

ゲイリー・オールドマンさんにチャーチル元英首相のメークをする辻さん(左)=提供写真

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 米国アカデミー賞で四日(日本時間五日)、日本人初のメーキャップ&ヘアスタイリング賞を受賞した辻一弘さん(48)。渡米前の辻さんを知る日本の関係者は、快挙を喜んだ。

 辻さんは京都市出身。約三十年前、平安高校(同市、現・龍谷大平安高)で三年間担任だった三条場(さんじょうば)裕之教諭(61)によると、真面目でおとなしい生徒だったが、当時から手先が器用で印象に残っているという。学園祭ではクラスの中心となり、京都タワーの模型を制作。独学で学んだ特殊メークの技術で、自分の腕に傷を作り、友人を驚かせていた。

 当時から将来を見据えていた辻さんは、進路相談で「メークを学びたいので、大学は受験しない」と宣言。高校三年の時、特殊メークの権威で米国人の故ディック・スミス氏に、弟子入りを志願する手紙を送り、三条場教諭が英訳を手伝った。「やりだしたらとことんやる子だったので、ハリウッドでもきっと通用すると思っていた」と語る。

 高校卒業後に上京した辻さんは、スミス氏の紹介で、ハリウッドで特殊メークを学んだ江川悦子さんの工房に数年間勤務。故伊丹十三監督が製作総指揮をしたホラー作品「スウィートホーム」(一九八九年公開)などに携わった。「当時からやる気を感じた。現場を経験し、みるみる技術が上達した」と江川さん。二十六歳で渡米した辻さんとは、今も毎年会い、交遊が続く。「勢いがあるので、受賞すると思っていた」と語った。

 

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