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【社会】

ATM周辺 高齢者狙う 窓口避け一定地域に集中

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 医療費などの還付があると偽って現金自動預払機(ATM)に高齢者らを誘導し、振り込み操作をさせる「還付金詐欺」のニセ電話が、一定の地域に集中的にかかるケースが東京都内で相次いでいる。金融機関の窓口で行員が声を掛けて被害を防ぐ取り組みが浸透し、詐欺グループは無人のATMに目を付け、その周辺の高齢者宅に重点的にニセ電話をかけていると、警視庁はみている。 (福岡範行)

 東京都中野区の西武鉄道都立家政駅前に一月、高齢の女性四人が、慌てた様子で次々と現れた。警視庁野方署員が気付いて声をかけると、女性らは「区職員から『保険金を還付する。ATMにキャッシュカードを持って行ってください』と電話があった」と口をそろえた。還付金詐欺の典型的なだまし文句だった。

 この日、同駅周辺ではニセ電話が多発。午前九時ごろから署に通報が相次いだため、署員が駅前のATMに張り付き、昼ごろに女性らを発見、被害を防いだ。署幹部は「今年から、一件でも通報があれば署員をATMに出している。ニセ電話がかかってきたという通報はありがたい」と語る。

 足立区の西新井署では昨秋から、被害が起きやすい時間帯や場所の傾向を分析。通報がなくても署員がATMで警戒に立ち、携帯電話を手にしてATMに近づく高齢者がいれば、声を掛けるようにしている。この取り組みの結果、一月には五件の被害を防いだ。

 犯罪抑止対策本部の幹部によると、詐欺グループは事前に複数の無人ATMを下見して、犯行に使うATMを決定。高齢者の名簿を入手し、ATM周辺の家を狙ってニセ電話をかけているとみられる。警視庁は「ATMで返還することはあり得ない。携帯電話を持ってATMに行くように求める電話は百パーセント詐欺なので、警察に通報を」と注意を呼び掛けている。

 

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