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【社会】

虐待の疑い6万人突破 「心理的虐待」増

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 虐待された疑いがあるとして、昨年一年間に全国の警察が児童相談所(児相)に通告した十八歳未満の子どもは前年より一万千二百四人(20・7%)多い六万五千四百三十一人だったことが八日、警察庁のまとめで分かった。統計を取り始めた二〇〇四年の九百六十二人から十三年連続の増加で、初めて六万人を突破。増加分の多くは、暴言などの心理的虐待だった。

 全体のうち、生命の危険がある緊急時や夜間に警察が保護した子どもも、五年連続の増加となる三千八百三十八人。警察庁の担当者は通告が増えた要因について「虐待への社会的関心の高まりで市民からの通報が増えた結果」と指摘している。

 都道府県別では、最も多かったのは大阪の九千三百五人で、埼玉の七千九百八十人、神奈川の六千百八十五人と続いた。最少は鳥取の八十二人だった。

 警察による児相への通告は児童虐待防止法に基づいており、児相は家庭訪問や一時保護で被害を防いでいる。

 警察庁によると、虐待の内容は、心理的虐待が九千二百五十六人(24・9%)増の四万六千四百三十九人で、全体の71・0%を占めた。このうち三万八十五人が、子どもの前で配偶者に暴力を振るう面前ドメスティックバイオレンス(DV)だった。

 ほかは、身体的虐待が千百七十八人(10・6%)増の一万二千三百四十三人、育児放棄(ネグレクト)などの怠慢・拒否が七百七十人(13・7%)増の六千三百九十八人、性的虐待は前年と同じ二百五十一人。

 摘発件数は五十七件(5・3%)増の千百三十八件、摘発人数は六十三人(5・7%)増の千百七十六人。被害者も六十人(5・4%)増の千百六十八人で、いずれも過去最多だった。

 被害者のうち五十八人(〇〜十六歳)は、無理心中などで死亡。死亡者数は長期的には減少傾向で、担当者は「深刻な事態の前に通報で虐待が発見されている」としている。

 被害者との関係については、実父が最多の四百八十八人、次いで実母三百四人。性的虐待に限ると養父・継父が最も多い六十八人だった。

 

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