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【社会】

「国と東電 事故直視を」 原発避難訴訟 控訴審、住民ら訴え

 東京電力福島第一原発事故で福島県から群馬県などに避難した住民らが国と東電に損害賠償を求めた訴訟の控訴審第一回口頭弁論が八日、東京高裁(甲斐哲彦裁判長)で開かれ、原告の丹治杉江(たんじすぎえ)さん(61)が「国や東電は事故に向き合ってほしい」と意見陳述した。

 福島県いわき市から前橋市に避難している丹治さんは「一審は、私のような避難指示区域外からの避難でも合理的な判断と認めてくれた。国や東電は責任逃れをしたり被害を矮小(わいしょう)化したりしないでほしい」と訴えた。

 避難者らが全国各地で起こした集団訴訟で初の判決となった昨年三月の一審前橋地裁は「東電は巨大津波を予見しており、事故は防げた」と判断、東電と安全規制を怠った国の賠償責任を認め、六十二人について計三千八百五十五万円の支払いを命じた。

 一人当たり千百万円の慰謝料などを求めていた原告のうち約半数は、賠償額は被害を十分に反映していないとして控訴。国と東電も控訴した。

 この日の弁論で、国は「高裁では事故の重大性や社会的影響だけに目を奪われず審理するよう望む」とし、東電側は「事故を防げたとの一審の認定は誤りだ」と述べた。

 同種の訴訟では、千葉地裁が昨年九月の判決で東電に計約三億七千五百七十四万円の賠償を命令。昨年十月の福島地裁判決は、国と東電の責任を認めて総額約五億円を支払うよう命じた。

 

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