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【社会】

金関恕氏死去、90歳 弥生時代研究の大家

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 弥生時代の研究などで知られる考古学者で大阪府立弥生文化博物館名誉館長の金関恕(かなせきひろし)氏が十三日、心不全のため、奈良県天理市の天理よろづ相談所病院で死去した。九十歳。京都市出身。通夜は十六日午後六時から、葬儀・告別式は十七日正午から天理市前栽町八八の一、創葬館で家族葬として営む。喪主は長男環(たまき)氏。

 一九三六年、人類学者だった父・丈夫(たけお)氏に連れられ台湾へ。現地で石器を拾うなどして考古学に興味を持つようになる。五三年、京都大卒業、大学院に進学。山口県の土井ケ浜遺跡などを調査、多くの弥生時代の人骨を発掘した。五六年から奈良国立文化財研究所臨時筆生となり、飛鳥寺などを発掘。天理大に移り、東大寺山古墳(天理市)の発掘では中国・後漢の年号「中平」(二世紀末)の文字が象眼された大刀を発掘した。

 六五年にはイスラエルのテル・ゼロール遺跡の調査に参加。イスラエルで学んだ組織的な発掘方法を日本に導入、七〇年代の高度成長期の発掘体制の整備に貢献した。

 大阪府立弥生文化博物館長も務め、二〇〇三年度の大阪文化賞を受賞した。

 主な著書に「弥生の習俗と宗教」「邪馬台国と吉野ケ里」(共著)「古墳のはじまりを考える」(共著)など。

     ◇

 金関氏は一九八九〜九〇年、吉野ケ里遺跡を巡り百四十五回にわたって本紙で考古学者佐原真(まこと)さん(故人)らと連続座談会を行ったほか、九八年に本紙「この道」を連載した。

 

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