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【社会】

いじめ定義 狭く解釈 小中高24%、見逃す恐れ

 総務省行政評価局は十六日、いじめの定義を巡り全国の公立小中高二百四十九校を抽出して調べた結果、24%に当たる五十九校が法律の定義よりも狭く解釈していたと発表した。「行為が続いている」「集団的」といった独自の基準を加えていた。いじめを見逃したり、深刻な事態を招いたりする恐れがあるため同省は文部科学省に改善を勧告した。

 いじめ防止対策推進法は、いじめに関し「心理的または物理的な影響を与え、児童らが心身の苦痛を感じている」と定義し、早期発見を求めている。文科省によると、二〇一六年度のいじめ認知は約三十二万三千件で、過去最多だった。

 総務省は二百四十九校の対応を確認。五十九校はいじめの定義として「継続性」「集団性」「陰湿」など、同法にない要素を採用していた。理由は「すぐに解消した事案を含めると相当な数になる」などだった。定義に沿っていると回答した学校でも、実際の判断で継続性などを考慮していたケースがあった。

 この結果「児童が下着を下げられ、ひどく傷ついた」(小学校)、「体育後、服を取り上げられた生徒が泣いていた」(中学校)といった事例を学校側は一過性の嫌がらせなどとしていた。総務省は「法律上、いじめの認知漏れと考えられる」とみている。

 学校や教育委員会が自殺や不登校などの事例をまとめた報告書六十六件の分析でも、定義の限定解釈や、本人が「大丈夫」と言えばいじめには当たらないと認識するといった問題が見つかった。

 いじめは冷やかしや、からかいから重大な事態に発展するケースも多く、総務省は「正確な認知が重要だ」としている。

 

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