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【社会】

「新しく生きていく」 自主避難女性、喜びかみしめ

福島第一原発事故で自主避難した住民らの訴訟の判決で「勝訴」と書かれた垂れ幕を掲げる原告側弁護士=16日午後、東京・霞が関で

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 「(自主避難の判断が)正しいのか正しくないのかすら、誰も言ってくれなかった。この判決を受け、新しくまた生きていきたい」。東京電力福島第一原発事故を巡り、自主避難の合理性を認めた十六日の東京地裁判決後、東京都内で会見した原告の四十代女性はほほを伝う涙を拭いもせず、喜びをかみしめた。

 今回の訴訟では、原告のほぼ全員が避難指示区域外からの避難者。女性も「子どもを守りたい」の一心で福島県から都内に避難したが、直面したのは「区域外の避難者」という見えない線引き。避難住宅の打ち切りもあり、精神的にも追い詰められたが、「明日からまた、避難生活を続けていける大きな日となった」と話した。

 また、国と東電の加害責任が認められたことについては、原告団長の鴨下祐也さん(49)は判決を評価した上で、「被害者は苦しんでいる。国が加害者だということを自覚し、加害責任に基づいた賠償施策を進めてほしい」と注文を付けた。

 東京地裁に集まった多くの支援者らも今回の判決を喜んだ。判決後、弁護団が地裁前で「勝訴」と書かれた幕を掲げると、集まった約五十人からは「やったー!」「おめでとう」などと歓声が上がった。中川素充弁護士は「京都地裁判決に続いて四度、国を断罪した。国や東電には早期解決を求めていきたい」と声を張り上げた。 (蜘手美鶴)

 

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