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【社会】

機密費9割、領収書不要 官房長官判断で使用

国が開示した、安倍晋三氏が官房長官時代に作成された機密費の関連文書

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 今年一月の最高裁判決が一部開示を命じた内閣官房報償費(機密費)の関連文書について、国が原告の市民団体のメンバーに開示し、弁護団が二十日、大阪市内で内容を公表した。支出のうち約九割は官房長官が自らの判断で使用でき、領収書が不要な「政策推進費」だった。国の開示決定は三月十六日付。

 これまで国が非開示としてきた官房機密費の支出関連文書が明らかになるのは初めて。支払先や具体的な使途は開示命令の対象ではないが、従来問題視されてきた支出の不透明さが記録の上でも裏付けられた形だ。

 開示されたのは自民党の現・元官房長官三人分が対象で、(1)安倍晋三首相が務めた二〇〇五年十一月〜〇六年九月の約十一億九千万円(2)河村建夫衆院予算委員長が務め、民主党(当時)への政権交代直前に引き出した〇九年九月の約二億五千万円(3)菅義偉(すがよしひで)氏が就任した直後の一三年一月〜十二月の約十二億一千八百万円−の支出に関する文書。

 開示請求した神戸学院大の上脇博之(ひろし)教授は「官房長官が自由に使える『闇ガネ』が大半であることにがくぜんとした。目的外支出が疑われた経緯もあり、透明性を高めるべきだ」と話した。原告側弁護団は機密費管理の抜本的見直しを求める要求書を菅氏宛てに郵送した。

 上脇教授らは関連文書を不開示とした国の処分の取り消しを求め〇七〜一四年に大阪地裁に提訴。開示すれば政策遂行に支障が出るかどうかなどを主な争点として上告審まで争われた。

 今年一月十九日の最高裁判決は国の重要政策に関する非公式な交渉に使われる機密費の特性を踏まえ、支払先や使途の特定につながる部分は開示できないとする一方、月ごとの全体の支出額や政策推進費への繰入額などに関しては開示が妥当と判断した。

 

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