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【社会】

仮想通貨被害6億6000万円 昨年警察庁集計 不正アクセス149件

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 仮想通貨を狙った不正アクセス事件の認知件数は、昨年一年間で百四十九件に上り、被害額は約六億六千二百四十万円相当だったことが二十二日、警察庁の集計で分かった。年間を通じた実態が明らかになるのは初めてで、仮想通貨の利用が拡大する中、深刻な被害が出ていることが確認された。

 警察庁によると、主な被害は、正規の利用者が取引のために開設した「ウォレット」と呼ばれる口座に他人がアクセスし、仮想通貨を別の口座へ不正に送金するというものだった。

 被害が確認されたのは十六の仮想通貨交換業者などで、不正送金されたのはビットコインやリップル、イーサリアムが多かった。

 認知件数全体のうち、八割以上の百二十二件はIDとパスワードによる認証のみで、安全対策の甘さが被害の要因となった可能性がある。認知した事件の発生時を月別に見ると、昨年六月が四十一件で最も多かった。

 仮想通貨を巡っては、今年一月、交換業者コインチェックが不正アクセスを受け、約五百八十億円分の仮想通貨「NEM(ネム)」が流出。複数の従業員に届いたメール経由でウイルスに感染したことが原因とみられ、警視庁が経緯を調べている。一方で、円といった法定通貨を取引するインターネットバンキングに関連した不正送金事件は、昨年一年間に四百二十五件で、ピークだった二〇一四年と比べて四分の一以下に減少した。

 金融機関が、一回ごとに設定するワンタイムパスワードの導入といった安全対策を進めたのが影響しているとみられ、犯人グループが狙いを仮想通貨の利用者に切り替えている可能性もある。

 警察庁は、その他のサイバー犯罪の現状についても分析。サイバー攻撃関連の通信を検知するため、ネットの接続点に設置したセンサーが検知した不審なアクセスは一日平均一八九三・〇件で過去最多となった。ネットに接続できる家電などIoT機器を標的とした攻撃が年間を通じ高水準で推移していることが背景にあるとみられる。

 サイバー犯罪の摘発は九千十四件で、これも過去最多を更新した。

 

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