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【社会】

森友土地取引 契約書巡り49カ所改ざん 財務省、特殊性隠ぺいか

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 学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る財務省の決裁文書改ざん問題で、同省の標準的な売買契約書などの書式を変更したことを隠すための改ざんが四十九カ所に上っていたことが、同省の公表資料の分析で分かった。十年間の分割払いを認めるなど異例ずくめの土地取引。同省は標準的な書式を変更して森友側と契約を交わしたものの、変更の跡が省内の文書に残ると取引の「特殊性」が目立つため、隠そうとしたとみられる。 (岡本太)

 契約の書式に関する改ざんがあったのは、土地を貸し付ける段階の「有償貸付合意書」、将来的な売却について定めた「売買予約契約書」、土地を売った際の「売買契約書」の三種類に関する近畿財務局の記述。

 改ざん前の文書には「標準の契約書式では対応できない」として契約文を修正したり、追加したり、削除したりしたとの文言があったが、改ざんにより四十九カ所が削除されていた。

 例えば、改ざん前の有償貸付合意書については、貸付期間の完了前に国有地を買い受けることができる特約条項を追加することなどが記されていた。改ざん後は追加の文言が削除されており、特別な対応だったことを隠すためとみられる。

 問題の土地取引を巡っては、森友側は小学校用地として取得を目指し、資金難から土地を借り受け、十年以内に購入する内容で契約を交わした。ただ国の未利用地は本来、売却が基本。貸し付けが可能なのは「真にやむを得ないと(地元の)財務局長等が認める場合」など限られており、借地が三年を超える場合は本省理財局長の承認も必要だった。

 財務省が今月十二日に公表した資料によると、森友側への国有地売却を巡る決裁文書の改ざんは全体で約三百カ所だったが、今回判明した契約の書式に関する四十九件の改ざんは約六分の一を占める。

 元財務官僚の小黒一正法政大教授は「『標準書式を修正』などの記述を徹底して削除したのは、今回の取引が少しでも特殊だったとみられることを嫌がったのだろう。これだけの改ざんを少人数でやったとは思えず、それなりの数の人が関わっていたのではないか」と話している。

改ざん前の文書の一部。「標準書式を修正」などの表現が読み取れる(赤い部分は改ざん箇所)

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