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【社会】

「ビッグデータ」基に 登山道地図を更新

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 国土地理院(茨城県つくば市)は、登山者たちのスマートフォンの位置情報を集めた「ビッグデータ」を使い、登山道の位置を修正した最新の地図をホームページで公開した。土砂崩れなどが起きて通行できなくなっている登山道が地図に残り、遭難の原因になるなど、地図の更新が課題になっていた。(宮本隆康)

 「地図を見ながら登山道を進んでいたが、道がないのに気付いた。その時は、もう迷っていた」

 山形、福島県境の西吾妻山で昨年十月、遭難して三日後に救助された茨城県内の会社員男性(50)は、当時をそう振り返る。

 日本山岳会によると、登山道は土砂で崩れたり、雨水に削られたりする。従来の登山道が使われなくなり、迂回(うかい)路ができていることもある。地図を頼りに歩いても、実際は登山道がないことはかなり多いという。

 国土地理院は地図を迅速に更新するため、登山者向けに歩いたコースなどを表示するスマホ用アプリを運営する「ヤマレコ」(長野県松本市、会員数約三十万人)と、「ヤマップ」(福岡市、約五十万人)の二社と協定を締結。衛星利用測位システム(GPS)により大勢の登山経路の記録を、個人情報に配慮しながら提供してもらうことになった。

 まず、上高地(長野県)と八ケ岳(長野、山梨両県)の二地域で、計約二十一万件のデータから登山者が使っている登山道の位置を調べた。

 実際の登山道の位置が、従来の地図と大きく異なっていたのは十数カ所。実際の登山道と二百メートル近く離れていたり、雪崩でなくなっていた道もあった。修正した縮尺二万五千分の一の地図を今月初めて公開した。

 登山シーズンになる今夏までに、北アルプスや南アルプスの主な登山道を修正し、その後、他の主要な山も順次修正を進める。

 国土地理院の担当者は「地図が間違っていれば迷う可能性があり、安全に関わる。近年の登山ブームもあり、できるだけ速やかに修正したい」と話した。

 

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