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【社会】

身延線 あす全線開通90年 絶景・美味路線、快走中

富士山を背景に走る身延線=2009年2月、静岡県富士宮市で(JR東海提供)

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 甲府駅(甲府市)と富士駅(静岡県富士市)の約八十八キロを結び、富士川沿いの山間部を走るJR身延線が三十日、全線開通九十年を迎える。地方のローカル線を取り巻く環境が厳しい中、富士山の眺望と沿線のB級グルメで観光客に人気だ。

 山梨県身延町誌などによると、身延線は日蓮宗の総本山・身延山久遠寺(同町)に参拝しやすいよう、寺側が財界に鉄道敷設を求めたのが始まりとされる。当初は前身の富士身延鉄道が、富士駅から久遠寺の最寄りの身延駅まで営業し、一九二八年三月に甲府駅までの全線が開通。四一年に国が買収し、国鉄分割・民営化後はJR東海の路線になった。

 富士宮駅(静岡県富士宮市)は富士山の富士宮口登山道の玄関口で、夏は登山者の利用も多い。登山客以外にも、車窓からの富士山の雄大な眺めは人気で、三月下旬、甲府市で墓参りするために乗車した大阪府の六十代の姉妹は「富士山が窓いっぱいに見えて迫力があった」と興奮気味だった。

 富士宮市は「富士宮やきそば」、甲府市は「鳥もつ煮」のB級グルメで知られ、いずれも過去にB級グルメの大会でグランプリに輝いた。富士宮駅近くで六十年以上続く焼きそば店の塩川富枝さん(80)は「グランプリ獲得は十年以上も前なのに、今でも東北や九州からはるばるお客さんが来てくれて本当にありがたい」と笑顔を見せる。

 ただ、ルートが重なる中部横断自動車道が二〇一九年度中に開通を予定するほか、リニア中央新幹線の新駅との接続も決まらず、将来の見通しは不透明だ。

 両県の沿線自治体でつくり身延線の活性化を求める協議会の会長、山梨県昭和町の角野幹男町長は「身延線は、沿線自治体の発展に重要な役割を担っている。JR東海と協力して盛り上げたい」と話している。

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